60周年記念事業 小学校新校舎増設プロジェクト報告 |
◆東京西ロータリークラブ創設60周年
2015年は東京西ロータリークラブ創設60周年の記念すべき年です。この60周年の節目に、当クラブでは、過去15年間支援し続けているカンボジア小学校に対し、新校舎を建設いたしました。このプロジェクトはシカゴロータリークラブとの共同プロジェクトとして発足させることができ、当クラブが建設した新校舎には、2つの新たな教室と、シカゴロータリークラブの支援による図書室を設置することができました。この竣工式の為、当クラブより7名の会員が現地を訪問し、建物の引き渡し式と共に、最新の現状把握を行ってまいりましたので、ここにご報告申し上げます。 |
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◆新校舎の必要性
当クラブが創設し過去15年間支援し続けているペアムクラフ村にあります小学校は、カンボジアの首都プノンペンより車で3時間の距離にあります。この村は田園地帯に囲まれ、周辺道路は舗装されておらず、住民の生活レベルも決して高いものではありません。この地域に2001年に当小学校を創設し、地域の青少年の受け入れを行ってまいりましたが、青少年の健全な成長に不足するものは学校の存在に留まらず、教育を行う教師や筆記用具、書物はもとより、食料や食料を育てる畑、農業技術、電気や安全な飲み水といった衣食住の原点的と思われるものにも及びました。当クラブでは、そのような当学校と周辺の青少年に対し、上記のような不足を補うことを15年にわたり継続し、更には英語教育やコンピュータ教育、ネットワーク環境の整備、農業技術教育など幅広く高度な支援を行ってきたことにより地域でも有数の高等教育を行う学校として評価を受けるようになりました。これに伴い、当小学校での学習を望む生徒数が増加し続けていることと、地域青少年にとって学ぶ場が確保されていることが、安全に成長することに大いに寄与するとの現地からの意見により、この度の新校舎を建設するプロジェクト発足となりました。
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◆教育の風景
先にも触れましたが、現地の青少年の学習意欲は大変旺盛で、我々が訪問した際にも英語の授業に熱心に参加する姿が見受けられました。
写真奥にコンピュータが設置されていますが、このコンピュータはソーラーパネルから得た電力により稼働しており、生徒たちが熱心に使い方を学んでいました。
新校舎において、同様に熱心な学習が行われるものと期待いたしております。  |
◆今後の支援
今回の支援により、施設等のハード面に関しては、充実してきていることが感じられました。また、生徒の多くが着る服もないような時代であった15年前に比べ、住民や生徒の生活レベルが向上してきていることも感じられました。しかし、増え続ける青少年に対応する為の高度な教育を行える教師の確保や、学校に通いにくい家庭環境の青少年に対する就学支援といった分野に関しては、まだまだ支援が行き届いていないことを感じております。当クラブと致しましては、現地支援団体とも継続して連携をとり、未来ある青少年に対する支援を行ってまいりたいと考えております。 今回の訪問では、子供たちの屈託のない純粋な笑顔に触れることができました。
当クラブ60周年の節目に先達の想いをかみしめつつ、「継続は力なり」を感じることのできる素晴らしい訪問となりました。今後とも多くの会員が関わり合う中でプロジェクトを推進し、青少年の育成支援をより充実できればと考えております。
2015-16年度 国際奉仕委員長 富田和宏
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